「防災の日」の1日、愛媛県の今治と大洲の両市で地震に備えた「シェイクアウト訓練」があり、市民が身を守るための初期動作を確認した。
 今治市防災危機管理課によると、シェイクアウトは2008年に米国で始まった訓練。地震を想定して約1分間、姿勢を低くするなどの行動をとり、身の安全を自身で確保する意識を高めるのが狙い。
 今治市は初めて実施し、企業、学校など160団体と個人の計2万1768人が訓練の事前登録をした。同市南大門町2丁目の四国ガス本店では社員41人が参加。午前8時半、スマートフォンの専用アプリから地震を知らせるアラーム音が鳴り響くと、参加者は手で頭を覆ってかがんだり、机の下に潜ったりした。
 大洲市では市内全域の106カ所で、自主防災組織や小中学校などの約1万2600人が参加した。長浜の長浜小学校では、児童168人にあえて事前に知らせず実施した。午前10時すぎ、突然の防災行政無線を聞き児童は驚いていたが、うずくまったり机に身を隠したりして、対応した。全員で体育館に避難した後は、津波を想定し4階の教室へ避難した。
 長浜地区住民は津波を想定し、避難や炊き出し、仮設トイレ設置の訓練も行った。